男女の会話において、男性は「聞き役」となって女性の会話に「共感」することが、男女の仲を深めるために最も効果的な方法であることを以前より再三にわたって繰り返し申し上げています。
前回の記事(【男女の会話に必要な「共感力」の高め方】視覚的・聴覚的効果で女性と仲良くなろう!)において、男性が女性の話に共感していることをアピールするには、「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」が重要であることを説明させて頂きました。
「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」とは、表情や仕草などの「視覚情報」と、話し方・声のトーンなどの「聴覚情報」を指します。
というのも、相手とコミュニケーションを図る際に、「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」が相手に与える影響力が非常に高いからです。
「視覚情報」と「聴覚情報」が相手に与える影響力は、実に90%以上であると言われていますから、どれだけ男性が女性に甘い言葉を囁いたとしても、効果的な「視覚情報」と「聴覚情報」が相手女性に届かなければほとんど意味がないのです。
そこで今回は、男性が女性に共感していることをアピールするのに有効な「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」の中でも、表情や仕草などの「視覚情報」をメインにご説明していきたいと思います。
ちなみに、男性は「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」を上達させることで、男女の仲を深めるために必要な「共感力」を養うことができますよ!
【視覚情報編】「視覚情報」は会話相手に55%もの影響を与える!
「メラビアンの法則」(←有名な心理学的概念)によると、視覚情報(表情や仕草など)は、会話の相手に55%もの影響を与えるそうです。
つまり、男女が会話でコミュニケーションを取る際、男性は「女性の目に自分がどう映るか?」をしっかり考えて行動することが、女性に好印象を与えるカギとなるというわけです。
【共感力を高めるポイント(視覚情報編)①】表情
「表情」は、あらゆる「視覚情報」において最も重要なポイントと言えるでしょう。
というのも、人間の基本的な感情である「喜・怒・哀・楽」の4つは、人間の「表情」に最も表れるからです。
男女の会話では、「怒」を除いて「喜・哀・楽」の3つの感情が主となって進むでしょう。
「怒り」の感情は、男女が会話によって親密度を増すにはとても不向きな感情です。
会話において、男性が女性に対して「怒り」の感情を見せつければ、女性と仲良くなれるわけがありません。
たまに、男女が第三者の悪口を言い合って、「怒り」という感情で意気投合するパターンもあるでしょうが、それは稀なケースなので今回は除きましょう。
会話で男性が女性に共感を得るには、「喜・哀・楽」の3つの感情をいかに「表情」豊かに顔で表現するか、がとても重要です。
「喜」「楽」の感情では、女性の話に対して男性は「喜び」と「楽しさ」を表情で表現します。
すると、女性は気持ちが高まってさらにおしゃべりが進んで(会話が続き)、男女の親密度はもっと高まっていくでしょう。
「哀」の感情では、例えば、女性の悩みや悲しい話などに対して、男性は「悲しみ」を表情で表現し、女性の気持ちに寄り添います。
すると、女性は自分の悲しい気持ちに同調してくれる男性に対して、親近感や信頼感を抱いて、男女の親密度はもっと高まっていくでしょう。
男性が、「表情」で感情を豊かに表現するには、下記の3つのポイントがあります。
- 感情を出すことをよしとする(恥ずかしがらない)
- 表情筋を動かすことを意識する
- 自分の顔の「癖」に気を付ける
まず「感情を出すことをよしとする(恥ずかしがらない)」という点について説明します。
そもそも男性は女性と違って、感情の出し方が下手です。男性は、常に物事を論理的に考える癖を持つ人が多いですから、「無表情」もしくは「難しい顔」になりがちです。
一方で、女性は直観的感性がすぐれている人が多いので、感情を表情に出しやすいと言えるでしょう。
物事を論理的に考えたい男性は、感情を表に出すことをよしとしない、または恥ずかしがる方が多いはずです。
いえいえ、女性の話を聞く時くらいは「感情豊か」になりましょう。会話をしている女性の気持ちに「同調」し「寄り添い」ましょう。
そうすれば、自然と男性の表情は「感情豊か」になるはずです。
次に、「表情筋を動かすことを意識する」ことについてですが、「表情筋」は主に「無表情」と「加齢」によって衰えてしまいます。
「表情筋」の衰えは、表情が乏しくなるだけではなく、しわやたるみの原因ともなります。
先に言った通り、男性は「無表情」もしくは「難しい顔」になりがちですから、顔の表情を作る「表情筋」が固くなっている、さらには加齢によって衰えている可能性が十分にあります。
ですから、男性たちは日頃から「表情筋」を動かすことを意識しましょう。
いくら感情を顔で表したくても、顔の筋肉が動かなければ無理です。
そこで男性のみなさんにおススメしたいのは「表情筋トレーニング」です。
YouTubeなどの動画サイトにも「表情筋トレーニング」の動画がいくつも上がっていますから、いつでもどこでも気軽にトレーニングをすることができます。
「表情筋トレーニング」は、顔の表情が豊かになること以外に、エイジングケアにもなりますので一石二鳥ですよ!
最後に『自分の顔の「癖」に気を付ける』ことについてですが、人間誰しも表情における固有の癖があるものです。
例えば、「眉間にしわを寄せる癖」や「口をへの字にする癖」や「困り顔をする癖」などがあるでしょう。
そのような「表情の癖」がある方は、日頃から癖が出ないように気を付けましょうね!
「眉間にしわを寄せる癖」がある男性は、女性から常に恐く見られてしまいます!
【共感力を高めるポイント(視覚情報編)②】目・目線
「目は口ほどにものを言う」という言葉があります。
この言葉は、「口で言葉を発するよりも、目つき(目の奥)だけで相手に気持ちが伝わる」ことを意味する文章です。
どうやらこの表現は、日本だからこそ生まれた、特有の言葉であると言っていいみたいですね。
さらに言うなら、「目が笑っている(笑っていない)」とか「目が死んでいる」とかの表現も日本ならではと言えます。
というのも、欧米では、相手の気持ちを読み取るのに、日本と違って「口」の形を見る傾向にあるからです。
例えば、メールで使う顔文字は、一般的に日本では目の形を変化させて感情を伝え(目の形で喜怒哀楽を表現)、一方で欧米は、口の形を変化させて感情を伝えます(口の形を「V」のような形にしたり「ヘ」のような形にしたりして喜怒哀楽を表現するなど)。
また、日本の強盗ってしっかり「目」を隠すイメージがあり、一方で欧米の強盗はバンダナを鼻から下に巻いて「口元」を隠しているイメージがありませんか?
とある研究結果では、日本の赤ちゃんは母親の「目」を主に見ることが多く、一方で欧米の赤ちゃんは母親の「目」と「口」の両方を見ることが多いそうです。
このように日本では古くから、相手の感情を読み取るのに、または、自分の気持ちを相手に伝えるのに、「目」が重要視されてきたわけです。その習慣は現代でも変わりません。
実は「目は口ほどにものを言う」という言葉は、心理学的に説明できることなのです。
心理学において「視線解析」という、人間の目線方向を分析して「その人の思考や心理(いまその人は何を考えているのか?)」を読み解く方法があるそうです。
「視線解析」については、以下の通りです。
- 右上に動いたら、視覚的想像をしている
- 右真横に動いたら、聞いたことのない音を想像している
- 右下に動いたら、身体的記憶を思い出している、または、身体的イメージを想像している
- 左上に動いたら、過去見た視覚イメージを思い出している
- 左真横に動いたら、過去に聞いた音や音楽を思い出している
- 左下に動いたら、自己内省的な考えをめぐらせている
その人の眼球がどのように動いているかで、その人の思考や心理を読み解くことができるのです。
つまり、「目は口ほどにものを言う」という言葉は、「人の眼球の動きは、その人の考えや気持ちを表す」という意味で正しいというわけです。
ならば、会話において男性が女性に共感している様子をアピールする上でも、「目」は非常に重要なポイントになると言えるでしょう。
例えば、女性の話を聞いている時に、男性が目線をキョロキョロさせるのはダメですよね。
女性に「この人は落ち着きがない」とか「人の話を聞いていない」とか思われてしまいます。
女性が話をしている最中の男性は、会話内容にあった適切な「目線」を相手に送らなければなりません。
でないと、女性は男性が自分の会話に「共感」してくれていないと思ってしまいます。
例えば、男性は女性との会話中において、「目線」によって次のような効果を得ることができるでしょう。
[男性の目線を女性の目にまっすぐ向ける]
・男性が真剣に話を聞いていることを女性にアピールできる
・男性が女性の話に興味がある、または、女性自身に興味があることをアピールできる
[男性の目線が左上を向いている]
・女性の話に対して、男性が自分の過去をたどって、誠心誠意答えを出そうとしていることをアピールできる
[男性が目を閉じた状態で女性に話す]
・男性が目を閉じることで、視覚情報をシャットアウトし、言葉の一語一語を大事にしながら女性に自分の考えを伝えようとしていることがアピールできる
つまり、女性との会話中に、男性は「目線」を適切に使うことによって、女性の話に「共感」していることを暗に伝えることができるというわけです。
ですが、男性は「目線」を「適切に」使うことができなければ、かえって逆効果です。
例えば、女性が話をしている最中に、適切でない場面で目線を女性からそらして他の人や物を見ると、「この人は私の話をちゃんと聞いていないなぁ」と女性は思ってしまうでしょう。
なので、女性との会話中に男性は「目線を泳がす」ことはしないようにしましょう。
「目線を泳がす」男性は、女性から「人とのコミュニケーションが苦手な人」というレッテルを貼られてしまい、その先会話がうまく進んでいかなくなるかもしれません。
【共感力を高めるポイント(視覚情報編)③】姿勢
「姿勢」には、二つの意味があります。
一つはその人本来の「姿勢」と、もう一つはその人の「態度」としての「姿勢」です。
その人本来の「姿勢」とは、いわゆる骨格的な「姿勢」です。
例えば、「猫背」か否かの話で、骨格的な「姿勢」は、その人の生まれつきの骨格や体型に由来し、また、環境やその人の癖に大きく影響を受けやすいです。
ですから、「悪い姿勢」の方はなかなか「いい姿勢」に矯正することが難しいでしょう。
ですが、やはり「悪い姿勢」の人は、相手に悪い印象を与えてしまうことが多いのは事実です。
「猫背」の方は、相手から「自信がなさそう」とか「暗そう」とか「元気がなさそう」などと、負のイメージを持たれてしまうことが多いでしょう。
特に、骨格的な「姿勢」の悪さは、このような負のイメージを、相手と出会った時の第一印象(ファーストインプレッション)で持たれてしまうことが多々あります。
男女の会話に限定すれば、女性は「(骨格的に)姿勢の悪い」男性に対して、進んで会話をしたいと思うかと言われると、おそらく会話をすることに消極的になってしまうでしょう。
「(骨格的に)姿勢の悪い」男性は、度々相手に負のイメージを持たれてしまいます。
例えば、男性の「(骨格的に)姿勢が悪い」ゆえに、女性から「自信がなさそう」と思われれば、その女性は「相談などを持ち掛けても適切な答えを返してくれなさそう」と思うでしょう。
同様に、女性から「暗そう」とか「元気がなさそう」とか思われれば、同時に「この男性と会話をしても話が盛り上がらなそう」と思われてしまいます。
つまり、「(骨格的に)姿勢が悪い」男性は、必然的に女性との会話のチャンスを失うことが多くなるのです。
ですから、整骨院や運動などで、何とかして「骨格的姿勢」を良くすべきです。
次に、その人の「態度」としての「姿勢」とは、相手の話を聞いている時の自分の「態度」です。
例えば、あなたが相手の話を椅子に座って聞いているとします。
- 話し手に対して正面を向いていない
- 体を揺らしたり、貧乏ゆすりをしたりしている
- 椅子にふんぞり返っている
- 腕組みをして横柄な態度をとっている
もし、相手の話を聞いているあなたが上記の行動を取っていたら、相手はどう思うでしょう?
話をしている側は、非常に不快な気持ちになりますよね。
やはり、話し手に対して「私がしっかりとあなたの話を聞いている」と思わせる、適切な聞き役の「姿勢」というものがあります。
なので、話し手に好感を持たれるためには、「聞き役」は以下の様な「姿勢」で相手の話を聞くべきです。
- 話し手に対して正面を向き、
- 前のめりになって、
- 相手の目をみながら、
- 腕組みをせず、
- 頬杖をつかない
このような「適切な姿勢」で話を聞くことで、話し手に「私はあなたに(あなたの話に)興味があるんだよ!」とアピールできるのです。
当然、この聞き役の「適切な姿勢」は、男女の会話においても、女性に対して男性が「共感」していることをアピールする上で非常に重要です。
ついでに「パーソナルスペース」についても触れておきましょう。
「パーソナルスペース」とは、相手に近づかれた時に自分が不快に思う「対人距離」のことで、つまりは「心理的縄張り」のことを言います。
「パーソナルスペース」は日常でも多く見られ、例えば、電車の座席にて隣の人から一席分空けて座ったり、男子トイレにてトイレを一つ分空けて使用したり、などです。
一般的に、家族や恋人などの親しい関係の人の場合は、「パーソナルスペース」の範囲は狭くなり、一方で、親しくない人や自分が苦手とする人の場合は、「パーソナルスペース」の範囲が広くなると言われています。
さきほど、男女の会話において、男性は女性の話を「前のめり」で聞くべきだと言いましたが、男性が「前のめり」になることで同時に女性との「パーソナルスペース」の距離を詰めることができ、男女の親密度を増すことができます。
なので、聞き役としての男性の「前のめり」の態度は、「女性に共感していること」と「互いの仲の良さを深めること」という二つの目的を一石二鳥で果たせる、と言えるでしょう。
ちなみに、男女の関係における「パーソナルスペース」について興味深いことが一つあります。
それは、一般的に男性の方が、女性よりも「パーソナルスペース」の範囲が広いことです。
男性の場合、一般的に「パーソナルスペース」の範囲が縦に長い「卵型」です。
一方で女性の場合、一般的に「パーソナルスペース」の範囲が上下左右に同じくらいの距離の「円型」です。
つまり、女性に比べて男性の方が、前後にいる他者に対して距離を長く空けやすい、というわけです。
そのため、親しくない男女が向かい合った時、男性が思う以上に女性が距離を詰めてくるのは、その女性が相手男性に気があるわけではなく、単に女性の「パーソナルスペース」の前後の距離が短いだけ、なんてことが多々あるようです。
こうして、「この女の子は俺に気があるんじゃね?」という男性の勘違いが多々起こる、というわけですね。
ですから、男女の会話において男性が「前のめり」になったところで、多くの女性は不快に思うことは少ないでしょうからご安心ください。
【共感力を高めるポイント(視覚情報編)④】身体的リアクション(動作・ジェスチャー)
男性が、男女の会話で「表情」「目線」「態度」の3項目で女性への「共感」を示すことができれば、「視覚的」な共感はかなりアピールできていると言っていいでしょう。
しかし、これで満足してはいけません!
女性に対して「身体的リアクション」を取ることで、さらにレベルの高い視覚的「共感力」をアピールしておきましょう。
やはり、「身体的リアクション」が得意なのは、テレビに出る芸人さんですよね。
彼らが面白いことに対して、はっきりと明確にリアクションして場を盛り上げてくれます。
では、男女の会話における「身体的リアクション」とは、具体的にどういうものがあるでしょう?
例えば「楽しい会話」の場合、「声を出して」笑ったり、「手を叩いて」笑ったり、「お腹を抱えて」笑ったりすることが挙げられます。
「驚くような話」だと「えぇっ!?」と声に出して体を大きく震わせる、「ためになる話」だと「へぇ~」と深く頷く、「びっくりするような話」だと「うそっ!?」と声に出して体をのけぞらせる、などが挙げられるでしょう。
もしも女性が「悲しい話」をしているのならば、聞き役の男性は女性の気持ちに寄り添って、「肩を落としながら」話を聞くべきでしょう。
このように、女性の話の種類(話に込められた感情)によって、手や全身を使った「身体的リアクション」を積極的に使っていきましょう。
「身体的リアクション」は、女性のテンションをさらに上げ、場をより盛り上げることを可能とするでしょう。
視覚的な「共感力」は、「表情」「目線」「態度」「身体的リアクション」の4つが揃って絶大なる効果を発揮します。
まとめ
というわけで、今回は「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」の「視覚情報」について今回は説明させて頂きました。
次回は、「聴覚情報編」と題しまして、さらに「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」について説明していきたいと思います!